インフルエンザ検査キット
辰野病院ではインフルエンザ検査をウイルス検出分析装置を用いて検査をしております。
「テレビ」のCMをご存知かもしれませんが、従来の簡易検査法に比べると感度が良く検査が出来ます。
このため発症から比較的早い時期に陽性判定が出来ます。
「明日また来てください」を減らすために
従来の検査キットは患者様の鼻腔内より採取した粘膜を検査液と混ぜて、試験紙を用いて検査します。
この検査だとインフルエンザウイルスを検出する感度はそれほど高くなく、インフルエンザウイルスが体内で十分に増殖していないと陽性の判定が出ない事があります。確実に陽性反応が出る時間は発症後12時間~24時間と言われています。
この為、発熱後数時間では陽性の判定ができず、抗インフルエンザ薬の処方も出来ません、
そして、「明日また来てください = ウイルスが十分に増殖し陽性反応が出るようになってから改めて検査を受けてください。」となってしまうのです。
しかしながら、インフルエンザ症状が発症後、12~24時間を待つというのは、本当に大変です。高熱や頭痛の症状はウイルスの増加と共に悪化し、それに耐えながら「ひたすら待つ」そして辛い中再び病院へ。
小児や高齢者、そして持病のある方にとってはリスクも上昇します。また、体内でウイルスが増殖すると感染力も増大し、感染拡大も危惧されます。
インフルエンザ発症後出来るだけ早く陽性を判定し、いち早く抗インフルエンザを投与してあげたい。これにより体内でのウイルス増加も防ぎ、軽い症状でインフルエンザが治癒できます。そして発症~治癒期間も短いため、感染拡大も防ぐ事が出来ます。これが、我々医療に携わる人の希望です。
この希望を叶えたのが「この装置」です。
従来の検査キットでは発症後6時間以下の場合の陽性率は約70%だったのが、この装置では陽性率約85%と感度が高いのです。
装置代や試薬代を考えると経費は割高ですが(患者様の負担は変わりません)が地域の住民の皆様の健康を守る為に導入いたしました。
H27年1月から使用開始しておりますが、実際に従来検査では陽性とならないと思われるケースでも陽性の判定が出ていて、インフルエンザの早期診断・早期治療に役立っていると感じています。
※以前に比べ感度が良く、陽性判定も出やすいですが症状が発症後、間もない場合では陽性判定が出ない事もあります。
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